他問屋リサーチの手法
ザ・ビジネスモールや地域卸組合サイトの活用
ザ・ビジネスモールや卸組合サイトを調べて、そこに加盟している問屋を探していくやり方になります。
まずザ・ビジネスモールを活用したやり方かた説明していきます。
・ザ・ビジネスモール
このように商工会が運営しているビジネスマッチングサイトでこちらに登録している企業情報を調べることができます。
探し方ですが、まず上記赤枠部分をクリックします。
上の赤枠部分ではキーワードでの検索が可能です。
調べたい企業のジャンルやカテゴリーを入力するだけでも関連企業が検索できます。
このように「化粧品 卸」というワードで検索してヒットしたのが603件あります。ここから会社HPを確認していく流れになります。
次に業種で絞り込んでいくやり方です。
上記赤枠にて各検索対象にする業種を選択していけます。
今回だと卸・小売業の飲食料品卸売業で3239件もの企業がヒットしています。
このように希望するキーワードや業種からでも検索できますし、地域からでも調べることが可能なので問屋を探す上で有効に活用して行ってください。
次に卸組合サイトなどから調べる方法ですが、まず協同組合とは互いに共通の目的をもった組合員が自ら出資し、運営し、利用して利益の増進や経済の発展を目的として組んでいる業者の集まりのことで、こういったサイトから企業を探していきます。
次に卸組合サイトを活用したリサーチ方法を解説していきます。
手順としてはGoogleにて「卸組合+〇〇(カテゴリー)」で調べて表示される組合サイトを見ていきます。
今回は「卸組合+日用品」というワードで検索しています。
ヒットするのが
など
例として全国化粧品日用品卸連合会のサイトを見ていきます。
まず開いて赤枠の「全卸連のご案内」というところをクリックして「組合会員」を押します。
すると上記赤枠のように各地域の組合が表示されるので、対象とする地域の組合を見ていきます。
今回は大阪の組合を選択します。
クリックすると大阪の組合会員の会社を確認することができるので、こちらからアプローチ先を探していくことも可能です。
・業界団体一覧
こちらのサイトは各業界の団体一覧サイトになるので、ここから希望ジャンルの組合を見つける→組合検索→会員の問屋を調べるという流れでも活用できます。
メーカーからの紹介
メーカーからの紹介ですが、実は一番仕入れ先の差別化を狙える方法かなと思います。
流れとして下記が大まかな流れです。
①取り扱い希望商品を商品リサーチで探していく(リサーチについては商品リサーチのステップで解説していきます)
②希望商品を取り扱ってるメーカーへ問い合わせ
③メールでやり取り
④直接の取引が厳しい場合は、紹介を打診する
④の紹介を打診する場合、断られ方によって打診可否を考えていくようにして下さい。
【紹介が難しい断られ方】
・EC販売が厳しい
・現在商品の供給が追いついていないので厳しい
・(小売含め)ルート制限しているので、新規販売が厳しい
【紹介OKの可能性がある断られ方】
・直接の新規窓口は受け付けていない
・会社設立○年未満なので直接取引はできない
・特定の問屋で限定しているので厳しい
など
聞くのはタダなので、いけそうであれば積極的に聞いていくようにしましょう。
聞き方としては
→「是非ともお取り扱いさせて頂きたいのですが、差し支えなければ問屋さんを紹介して頂くことは可能でしょうか。」
or
「是非ともお取り扱いさせて頂きたいのですが、問屋さん経由であれば、お取り扱いさせて頂くことは可能でしょうか?」
下記実例を参考にして下さい。
【実例】
下記、株式会社金澤兼六製菓というメーカーへ直接取引を打診して、お断りの連絡が来たのでそこから紹介してもらったやり取りになります。
①問い合わせメール
②問い合わせに対してのメーカーからの返信
③メーカーから来た②に対してのうちの返信
このメールの後、メーカーから電話がかかってきて下記問屋を紹介頂きました。
・種清
・冨士屋本店
・正氣屋製菓
実際紹介となればメーカーから教えてもらうだけで、開拓する問屋に「〇〇のメーカー様よりご紹介頂き、この度ご連絡致しました」と言えるので、メーカーからの紹介となれば問屋も断りづらかったりします。
なので従来の新規問い合わせでいくよりかは、成約率も上がりますし、何より元々取り扱い希望だったメーカー商品も扱える様になるので、開拓できれば一石二鳥になります。
またこれが既存の取引先メーカーで、取引しているそのメーカー商品以外を扱うという条件で問屋を紹介してもらうなど、関係値があれば打診してもいいです。
関係が出来上がってるメーカーからの紹介だと、普段ECの新規お断りしている問屋も「〇〇さんの紹介だからOK」みたいな形で承認してくれるたりするので、大きな参入障壁にもなります。
帝国データバンクへ依頼して検索
まず帝国データバンクとは何かというと、「帝国データバンクは、企業信用調査の依頼を受け、日本全国の企業を訪問して、その企業に関する情報をレポートしています」とのことで、帝国データバンクを通して気になる会社のデータ(決算情報、仕入れ先、倒産予測値など)を調べることができます。
基本的に希望メーカーからそこと取引している問屋を探すのは非効率とお話ししていますが、こちらを利用するとメーカーの卸先の情報を調べることができるので、希望メーカーを扱う問屋を調べることが可能になります。
*料金ですが使用するにあたり、月額利用料3000円かかります。
上記が主に利用する、帝国データバンクのインターネット企業情報サービス「COSMOSNET」です。
登録してログインすると上記ページが表示され、赤枠部分で企業の検索をするこが可能です。
企業情報なのでどこのメーカーかは伏せますが、このように様々情報を調べることが可能です。
卸先を調べるには赤枠部分の「相関図」をクリックすると調べられます。
*情報取得にかかる費用ですが毎月支払う3000円からこちらの料金が引かれていき、マイナスになると追加で次回請求にオンされていきます。
この様にそのメーカーの卸先(赤枠部分)が表示されるので、このメーカーを扱ってる問屋を探すことが可能です。
ちなみに卸先だけでなく仕入れ先も分かるので、Amazonや楽天の出品者から会社情報をさえ分かれば出品している商品がどこから仕入れているかも調べることが可能です。
ネット卸サイトから探す
次はネット卸のサイトから問屋を探す方法です。
有名なところでザッカネットや、ネットシー、スーパーデリバリーなど会員登録さえすれば、そこから卸価格で商品を購入することが可能なサイトの事です。
今回はそこに出店している問屋を探して、直接取引していく流れを解説します。
主なネット卸サイト
・ザッカネット
・ネットシー
・スーパーデリバリー
例としてザッカネットから探していきます。
まず上記赤枠の、希望ジャンルを選択していきます。(今回は美容関連で見ていきます)
すると様々な美容商品を取り扱っている問屋が表示されます。
こちらから気になる問屋をピックして会社情報を見ていきます。
会社情報にHPがあるのでこちらから飛んで、HPの問い合わせからアプローチしていきます。
*必ずザッカネット経由でなく、相手HPの問い合わせから直接連絡する様にしてください。
ザッカネットの規約的に、サイト内での直接の取引の云々は禁止です。
またザッカネットでは「ニーズ掲示板」という機能もあり、会員登録をすると探している商品などを扱ってる仕入れ先の募集をかけることもできます。
見てみると上記にように様々な業者が募集しています。
上記赤枠から掲示板へ募集することができます。
次に内容の入力が求められますが、こちらは先ほどの掲示板で一番オファーが多かったところの文章を参考に作成して下さい。
↓内容の参考とする例
次に予定数量など入力していきます。
【記入例】
・予定数量
→貴社ロット条件(相手の都合に合わせる形で)
・希望価格
→要相談
・納期
→要相談
・ニーズ予算
→100万(ここはボリュームを見せる為にも多めに記載するのがおすすめ)
・納入先都道府県
→自社指定納品先住所
・ニーズ募集目的
→EC販売の為
・名入れ、オリジナル
→不要
・募集期限
→1週間
そこからオファーがあれば、取引の流れになっていきます。
一通り探し方を解説してきましたが、探し方さえしっかり身につけておけば、割とどんなルートからでも仕入れができるので常にアンテナを貼って取り組むことが大切です。
選定例
次に実際僕だったらアプローチ対象にすると思った問屋を理由も踏まえて紹介していきます。
・栄幸食品 株式会社
【リサーチ方法】グーグル検索 「お菓子+問屋」
【おすすめの方】 資金100万〜
【選定理由】 資本金も1000万と業界的な規模もそこまで大きくないところで、資金がなくても取引していける可能性が高い。あと取り扱いメーカーがHPに記載されており、主にECで販売されている様な商品の取り扱いが多く、中にはマイナーメーカーも割と多かったので選定した。
・株式会社 植村漁具
【リサーチ方法】グーグル検索 「釣具+問屋」
【ジャンル】食品
【ジャンル】アウトドア・スポーツ
【おすすめの方】 資金300万〜
【選定理由】 選定理由として高単価商品を狙えば大きな利益額を取れるかなと思い、開拓対象にした。資本金1000万だが、取り扱い商品ジャンルが釣具関係なので単価がそこそこ高い事を加味すると資金300万くらいはほしいところ。ただ資金がなかったとしても開拓してみて釣具周りの小物商品から取り扱いを始めて、徐々に投入金額を増やしていくのであればありかなと思う。
・山永味噌株式会社(2023年12月時点 廃業してます)
【リサーチ方法】メーカーからの紹介
【ジャンル】食品
【おすすめの方】 資金100万〜
【選定理由】こちらすでに会社は廃業になっているので、現状アプローチはできないですが実は僕が以前取引していた問屋さんになります。
取引に至った経緯は、メーカーの展示会にてとある味噌メーカーにアプローチして断られたので、紹介を打診したところこちらを教えてもらった。
断られたメーカー商品を始め、他に限定地域でしか手に入らない様な味噌や醤油関連の商品も取り扱いができたので、開拓してみることに。
1年半ほど取引を行い、毎月FBA商品のみで30万程(リピート見込み4万程)は発注できていた。
・加藤産業株式会社
【リサーチ方法】グーグル検索「食品+大手問屋」
【ジャンル】食品
【おすすめの方】 資金1000万〜
【選定理由】業界最大手の総合食品卸売業という事で、まず食品関係のバリエーションは網羅してるのと様々なメーカーの1次問屋ということを考えると、今後仕入れのポテンシャルも高いので選定。
ただ保証金がある事を想定すると資金は1000万以上ないと結構厳しい印象。
・株式会社佐藤部品
【リサーチ方法】グーグル検索「ホンダ部品+卸」
【ジャンル】カー用品
【おすすめの方】 資金100万〜
【選定理由】Amazonでまずトヨタやホンダなどの自動車部品が売れていたので、上記ワードでリサーチ、選定した。カー用品を扱う卸会社は規模が大きいところが多い中、こちらの会社の資本金は他と比べると比較的少なかったので、資金がなくても取引していけると想定。
コメント